The Wolf of Roppongi Street ~ウルフ・オブ・六本木ストリート~

駐妻には負けない!六本木通りの狼になりたい駐夫(ちゅうおっと)による金融、トライアスロン、シンガポール、グルメのブログ。

5月21日の投資環境

インド総選挙が終わり、本日の日銀決定会合もノンイベントの中、引き続き6月5日のECB理事会における追加緩和が最大の焦点。

 

追加緩和、利下げ、マイナス金利と簡単に言ってもよくわかっていない人が多いのでここで整理しておきたい。

 

よくメディアに出てくるECBの金利には以下の3つがある。

リファイナンス金利法定準備金に対する付利。現状0.25%→0.1%?

限界貸出ファシリティ金利:ECBからオーバーナイトで資金を借り入れる際の金利。現状0.75%→0.5%?

預金ファシリティ金利:ECBに預金をしておく際に得られる金利。現状0%→マイナス0.1%????

 

この③を指してマイナス金利と騒ぎ立て、EONIA(銀行間のオーバーナイト貸出金利)もマイナス化すると言っている人たちがいるようだが、第四の金利を見落としている。

 

それは④超過準備に対する付利、つまりECBに預けられた準備金のうち法定準備金を超えている部分に対する付利である。これまでもがマイナスに設定されて初めて銀行はECBにお金を預ける代わりに市場でより高い金利の貸出先に貸し付け始めるのである。

 

実際にECBがそこまで踏み込む可能性は低いと考えられる。その理由は銀行の事務コストをいたずらに増大させる結果、かえってインターバンクの貸付金利上昇を招く可能性すらあるという副作用の強さがひとつ。もうひとつは、将来的にQEに踏み切る際に国債買い入れが非常に困難になることである。

QEとは端的に言えば銀行の保有する国債を買い取ることだが、銀行が売ってくれるためには売却資金の受け皿が必要となる。その中心的役割を担う預金ファシリティ金利または超過準備付利がマイナスになった場合には、銀行にとっては保有国債売却のインセンティブが相当低くなり、ECBによる買い入れは難航する。

 

③がマイナスになったことだけを捉えた報道が目立ち、EURUSDが大幅に下落した場合には、短期の買いトレードチャンスと見る。