The Wolf of Roppongi Street ~ウルフ・オブ・六本木ストリート~

駐妻には負けない!六本木通りの狼になりたい駐夫(ちゅうおっと)による金融、トライアスロン、シンガポール、グルメのブログ。

ECBによる緩和の目的

主に2つあると考えています。

 

1.EUR高の緩和

EURの通貨高はユーロ圏からの輸出にとってマイナスです。

また原油等のエネルギーの輸入コストの低下はインフレ率を押し下げてしまいます。

そのため低インフレと戦っているECBとしては、通貨安にする必要があります。

 

2.周縁国の中小民間企業向け貸出金利の押し下げ

ECBは金利のコリドーを採用しています。今回の緩和でECBへの貸出金利が0%→マイナス0.10%になったわけですが、それと同時にECBからの借入金利も主要リファイナンス金利 0.25%→0.15%、限界貸出ファシリティ金利 0.75%→0.40%と引き下げられています。

 

ドイツやフランスのような優良国は資金が余っているのでECBにお金を預ける際の金利がマイナスになってしまうことは、銀行の収益にとってネガティブにもなり得、一部で言われているように若干の引き締め効果を持つ可能性があります。

 

しかし、資金の足りないギリシャポルトガル、スペイン、イタリアの銀行にとっては、より安い金利で資金調達ができるようになることを意味します。

それによって、下のグラフで示されている中小民間企業向け貸出金利の国ごとの格差(いわゆる「金融市場の分断化(Fragmentation)」)の問題に対処しようとしているのです。

 

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実は今回の措置はユーロ圏内での金融格差を縮小するうえで、非常にうまいやり方だったのではないかと考えています。

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